初めてのビッド
  準備と用語説明(1)  


ここでは、ビッドのしかたを解説するための準備として、ビッド関係の用語、点数、基本戦略などについて説明します。

   ハンドの書き表し方

 ブリッジで1人に配られた13枚のカードを書き表すとき、次のように書くことが多いです。
 

ダミーに並べたこんな手は、 S 642
H J5
D AJ82
C Q1042
= 
手に持ったこんな手も、 S
H KQ1097
D Q6
C AKJ65
=    

 4人全員の手を書くときはこのようにします。

          S 642
          H J5
          D AJ82
          C Q1042

S KQJ1097   +NN+    S 853
H 842      W  E    H A63
D 1094      W  E    D K753
C 3        +SS+    C 987  
 
          S
          H KQ1097
          D Q6
          C AKJ65
 

 このような書き方に慣れてください。スートは必ず上からSHDC (オークションの時のランクの高い順)に並べます。



   オークションの書き表し方

 オークションを書き表すときは次のようにします。

 West    North       East     South   
LHO パートナー RHO  あなた

          Pass      Pass      1H
 1S      Dbl    2S       4C
 Pass     4D      Pass       4S
 Pass     5C      Pass       6C
 All Pass

 ※ LHO=左手のオポーネント (Left Hand Opponent)
    RHO=右手のオポーネント (Right Hand Opponent)

 この意味は、パートナーからビッドがはじまり、2人パス、あなたが1H(ワンハート)とビッド、次に左手のWestが1S(ワンスペード)、パ― トナーNorthのダブル……と続いて、最後Southのあなたが6Cとビッドして、その後は3人パスでオークションが終了したということです。最終コン トラクトは…6C(C が切り札の12トリック)、最初にC をビッドしたSouthのあなたがディクレアラーですね。

 ブリッジではこのように、4人のプレイヤーを、方角で、North、East、South、Westで表します。また、自分の左手のオポーネント をLHO、右手のオポーネントをRHOと書くこともよくあります。


   ビッドの意味をあらかじめ取り決めておく=ビッディングシステム

 さて、ブリッジではプレイに入る前にオークションがあります。オークションでは順番に切り札と取るトリック数をビッドしていくわけですが、このと き、 パートナー間でビッドの意味についてあらかじめ取り決めておくことは全く自由です。どんな約束をしても構いません。ただし、オポー ネントにビッドの意味を聞かれたときは、ビッドした人のパートナーがとりきめ内容を説明しなければなりません。本人が説明しないのは、「ずる」にならない ためです。

 システムにはいろいろなものがありますが、現在日本で一般的に使われている方法は5枚メ ジャーナチュラルシステムや4枚メジャーナチュラルシステム です。

 


   スートの書き表し方

 スートのマーク、SHDC が書けない場合などに、これをアルファベットでS(スペード)、H(ハート)、D(ダイアモンド)、C(クラブ)と書くことは多いです。ビッドに使う言葉 も、1S を1S(ワンスペード)などとかきます。
 切り札なしのノートランプはNTと書き、1NT(ワンノートランプ)などと表現します。
 パスはPassまたはP、ダブルはDblまたはX、リダブルはRedblまたはXXとも書きます。



   ビッドに関する用語

メジャー(スート) スペードS とハートH
マイナー(スート) ダイヤモンドD とクラブC
代(だい)またはレベル 1H、1NTなどを1の代(1-level)、2H、2NTなどを2の代と表現します


   オークション用語

 システムの話で頻繁に使われる言葉の説明です。

オープン …… 4人のうち最初にパス以外のビッドをすること。開けるとも言う。オープンした人をオープナーと呼ぶ。
オーバーコール …… オープンした人のオポーネントがするビッドをオーバーコールと言う。
レスポンス …… オープンした人のパートナーがする最初のビッドをレスポンスと言う。オープナーのパートナーをレスポンダーと呼ぶ。
リビッド …… 2回目のビッド。一人で同じスートを2回ビッドする意味にも使う。
レイズ …… パートナーが直前にビッドしたスートやNTを代を上げて自分もビッドすること。
ジャンプ …… スート(やNT)をビッドするのに、今言える一番低い代ではなくそれより高い台でビッドすること。ジャンプレイズ、ジャンプオーバー コール、などと使う。




例題 (質問の答えはAの後にあります。行を選択して文字を反転させると読むことができます。)

 West    North   East     South   
            Pass      Pass    1S
 2C    2D       Pass    2S
 Pass    4S        Pass    Pass
 Pass//
 

Q1 オープンしたのは誰ですか?
A  South(一番はじめにパス以外のビッドをした人です)
Q2 レスポンスしたのは誰ですか?
A  North(オープナーのパートナーです)
Q3 オーバーコールしたのは誰ですか?
A West(オープナーのオポーネントで2Cとビッドしました)
Q4 オープナーのリビッドは何ですか?
A  2S(オープナーの2度目のビッドです)
Q5 レイズをしたのは誰ですか?
A  North(Southの2Sに対して4Sでレイズをしています)
Q6 ジャンプしたのは誰ですか?
A  North(3の代の3Sを飛ばしています)
 


HCPとハンドパターンに進む

ブリッジ教室に戻る

「ブリッジって何?」扉ページに戻る