ディ フェンス

　　プレイの半分はディフェンスです。コントラクトをスカッとダウンさせるコツを覚えてください。

　　一番最初の打ち出し、オープニングリードはディフェンスの方針を決めるもの。攻撃的に行くか、受身で時を待つか、想像力を働かせてリードをして みましょう。

１．ノートランプのリード
    切り札のないコントラクトで、HCPの少ないディフェンダー側が多くのトリックを取るには、「長いスートをエスタブリッシュ（すべて勝てるカードになる）した後で、その スートを持っている人がリード権をとる」という方針が基本。

　　そのためには、ノートランプでは、自分かパートナーの長くて強いスート、または自分達の合計枚数が多そうなスートをリード するのが得策です。

具体的には、
?@　自分に５枚以上あるスート
?A　パートナーがビッドしたスート
?B　オポーネントが（ナチュラルに）ビッドしなかったスート
の中から選びましょう。

逆に絶対にしてはいけないリードは、
?@　短い（３枚以下）スートのＡＫやＫＱなどからのリード
理由：オポーネントのエスタブリッシュを助けるだけです。
?A　まずＡをとる
理由：Ａは、長いスートがエスタブリッシュしたあとにリード権をとるためのエントリーとして、大事にとっておきましょう。

ただし、パートナーが積極的にビッドしたスートの場合はぜひリードしましょう。

　　また、オープニングリードのパートナーは、自分が次に リード権をとったら、必ずオープニングリードのスートを出して、エスタブリッシュを助けま しょう。

Ｗ Ｑ９５ ８４２ ９４ ＡＱＪ９５

オー クション 　Ｓ　　　Ｎ  １Ｄ　  １Ｈ １ＮＴ　２ＮＴ ３ＮＴ　//

長くて強いスートのを打ちましょう。ディフェンダーがリード 権をとるたびにを打てば、エスタブリッシュできそうで す。

２．スーツコントラクトのリード
    切り札がある場合のディフェンスプランは大体次の５つに分かれます。

Ａ　「攻撃的なアタッキングリード」
　ＡＫ　や　ＫＱ　のスートがあれば、迷わずこれ です。ＱＪ　から　Ｑ　もよいリード。
パートナーがオーバーコールしていたら、ぜひそのスートを打ちましょう。
Ｋｘｘｘ　や　Ｑｘｘｘ　のスートのリードもパー トナーに絵札があれば成功します。

Ｂ　「ラフ狙いのリード」
シングルトンがあればそれを打ちましょう。ダブル トンでも。

Ｃ　「損をしないリード」
ＱＪ10ｘ　や　Ｊ10ｘｘ　、　ｘｘｘ　のスートは自分から打っても損をしないリードです。 また、ディクレアラーのスートよりは、ダミーのスートが損をしません。

Ｄ　「逆狩りリード」
ダミー（切り札の短い側）にシングルトンがありそうなとき、切り 札をリード。

Ｅ　「フォーシングディフェンス」
味方の強くて長いスートを打ち、ディクレアラーに ラフを強要して、切り札を短くさせます。自分が切り札を４枚持っているときなどに効果的。

オークションをよく思い出し、自分の手と照らし合わせて、どの方針で行くか決めましょう。

スーツコントラクトで避けたほうがよいリードは
?@　Ａｘｘｘ　ＡＪ10ｘｘ　などＫのないＡのスート　
?A　ディクレアラーのビッドしたスート
?B　ＫＪｘｘ　などの穴あき絵札のスート

ただしパートナーが積極的にビッドしたスート（オーバーコールやメジャーのオープンなど）は、持ち方によらず、ぜひリードしてあげましょう。

Ｗ Ｑ９５４ ８２ ９４ ＡＱＪ９５

オークション 　Ｓ　　　Ｎ  １Ｄ　  １Ｈ  ２Ｈ　　３Ｈ  ４Ｈ　//

がおすすめ。Ａのあるスートからは打ちません。ラフを狙ってダ ブルト ンのも考えますが、オープナーが最初にビッド しているので、やめた方が無難です。

　　オープニングリードで打つスートが決まったら、 「オープニングリードの規則」にしたがってカードを選びます。この規則にしたがえば、どのカードを打つかは自動的に決まりますし、いつもこ の約束を守ることで、パートナーに自分のスート内容を推測してもらえます。（ディフェ ンスでも、ビッドと同様、このような取り決めができます。ただし、オポーネントに尋ねられたら正しく答えなくてはなりません。）

一般的な「リードの規則」は別表にまとめました。原則は結構簡単なので、頑張って覚えましょう。

    大事なのは、協力です。自分のハンドだけでなく、パートナーの手を想像し、パートナーのディフェンスの方針をくみ取って、同じ方針でディフェンスしてあげ ましょう。

１．パートナーがスモールをリードしたとき
（１）　サードハンドハイ（３番手は一 番上を）
　　　３番手はダミーの絵札を捕まえることができればベストです。でも、もしダミーに絵札がなかったり、ロウがひかれたとしても、いちばん高いカードを出してディクレアラーの絵札を追い出します。 自分の絵札が負けるのがいやだからといって出し惜 しみすると、１０や９などの弱いカードにトリックをとられてしまいます。高いのを出せば、パートナーの絵札を昇格させることができます。

（２）　フォローは下から（続き絵札は 下をフォロー）
　　　２枚以上の同格のカードがあるときは、低い方をフォローします。

２．パートナーがアナー（絵札）をリードしたとき
　　パートナーが絵札をリードしたら、小さいカードをフォローするのが普通ですが、そのなかでも高めか一番低いのかで、パートナーに情報を伝えることがで きます。これを「シグナル」と呼びます。言葉や動作で教えるのは、当然ルール違反です。

（１）ノートランプのカモンシグナル（う れしいときは高いのを）
　　　　ノートランプでの絵札のリードは、ほとんど３枚続きの絵札を保証します。もし自分もそのスートにアナーがあれば、高いカードをフォ ローして、それを 教えます。これをカモンシグナル、またはエンカレッジ(応援）とかアティテュード(態度）と呼びます。

（２）スーツコントラクトのカモンシグナル（ダ ブルトンも上を）
　　　　スーツコントラクトの場合も、同格の絵札（Ｋのリードに ＡやＱ，ＱのリードにＫ）があれば、高めを捨てて 応援します。またダブルトンの場合も、ラフ狙いの 意味で、まず上をフォローします。

　　オープニングリーダーは、パートナーのフォローするカード(シグナル）をよく見て、そのスートを続けるかどうかを判断します。