スコア篇−HowtoCaliculate−

ブリッジの種類

ブリッジには大きく分けて２通りあります。その違いは、スコアのつけ方だけ です。

「ラバー(Rubber Bridge)」  

伝統的なブリッジ。イギリスで発祥し、上流階級の社交の１つとされてきました。アガサクリスティのの小説や、映画「タイタニック」に登場していたのは、このラバーブリッジです。ラバーではテーブルに座っている２つのペアのどちらが先に３回勝負に勝つかを競って、ブリッジを何回か繰り返してプレイし勝負します。 対戦相手はもちろん目の前にいるオポーネント。当然強い手を配られた方が有利です。ラバーブリッジのスコア方式は ラバーブリッジ に書いています。（Yahoo!ブリッジではこのラバー式得点法が採用されています）

 「デュプリケート(DuplicateBridge)」  

現在一般的なのはこのデュプリケートブリッジ（競技ブリッジ） です。ラバーブリッジとは異なり、ゲームのボーナス点が一回ごとに独立してつくので、表を見て簡単にスコアをつけることができます。 デュプリケートの得点表 をご覧下さい。

　　デュプリケートとは、配られる手による運不運をなくす ため、全く同じ手の配り方をいくつものテーブルでプレイして、その結果を比べるブリッジのことです。ですから実際の 対戦相手は目の前に座っているオポーネントではなく、他のテーブルで自分と同じ手を持っている人です。デュプリケートの試合では、同じ手を持った中でビッドやプレイの技術を競います。そのため、ビディングシステム（パートナーとあらかじめビッドの意味を細かく取り決めておく）が発達しています。 詳しく知りたい方は、ブリッジ教室 へどうぞ。

　「シカゴ(Chicago)」  

４人でプレイするのですがデュプリケート方式でスコアをつける やり方です。正式なデュプリケートは８人以上集まらないとできないのですが、普通に４人で遊ぶときは、ラバーよりもこのシカゴを推奨 します。シカゴの場合、対戦相手は目の前にいるオポーネントです。ラバーとデュプリケートの中間みたいな感じですね。シカゴのプレイ法については、 シカゴ をご覧下さい。

以下では、デュプリケート、またはシカゴのスコア のつけ方を説明します。ラバー方式を知りたい方は、 ラバーブリッジ をご覧下さい。

スコア表

　　シカゴ、またはデュプリケート（チーム戦など）の場合、スコアはこのような表に書きます。

Ｎ（私）のスコア

回	バル	コントラクト	ディクレアラー	メイクの数	ダウンの数	得点	失点
１	○	２Ｓ	S（パートナー）	３		１４０
２	｜	４Ｈ	W（右隣）		２	１００
３	―	４Ｃ	W（右隣）	５			１５０
４	＋	５Ｄ	N(私）	６		６２０
５	｜	６ＮＴ	E（ 左隣）	６			９９０
６	―
７	＋
８	○

・スコアは、間違いがないように、ひとまかせにせず、全員がそれぞれつけましょう。

・スコア表は、自分とパートナーでは全く同じ、自分とオポーネントでは得点と失点が逆になります。

・ディクレアラーの欄は人の名前より、Ｎ、Ｅ、Ｓ、Ｗ（方角をあらわす） と書くのが普通です。

・オークションが終わったら、コントラクトとディクレアラーの欄をすぐに書き込みます。プレイが終わったら、メイク、ダウンの数と得失点を記入します。

トリック点

　　普通のトランプを買うと中に必ず入っている、表のようなものが書かれたカード。そう、よくセカンドジョーカーとか「じじ」として使われている、角に星のマークのついているあれ、何だかご存知でしょうか？ 実はコントラクトブリッジのスコアの付け方の表なんです。

（つまり、日本で普通一般に売られているトランプは、実はブリッジ用のトランプということ。このほかに、少し幅広のポーカーサイズというものもあり、こちらは手品などによく使われています。）

１トリックの点			ダブルなし	ダブルつき
	,	各	20	40
	,	各	30	60
	ノートランプ	１トリック目	40	80
		２トリック目以降	30	60

この表は、トリック点を示しています。トリック点は、宣言したコントラクトを達成できた場合に得られる得点 で、

トリック点＝（切り札スートによって決まっている点）X（宣言したトリック数−６）

 

　で計算されます。「宣言したトリック数−６」は、コントラクトの省略形の頭の数と同じ です。

ですから、４Ｈをメイクしたときのトリック点は、３０Ｘ４＝１２０となります。

また、宣言した以上にたくさんトリックが取れた場合のオーバートリックのボーナスは、ダブルがついていない限り、このトリック点と同じ、１トリック２０点か３０点です。

ですから、ダブルがついてない普通の場合はオーバートリックを加えて、

トリック点＝（切り札スートによって決まっている点）X（実際に取れたトリック数−６）

とするのが早い計算です。（実際に取れたトリック数−６）のことをメイクの数と呼びます 。

例えば、４Ｈを６メイク（１２トリックとれた）ときのトリック点は、３０Ｘ６＝１８０となります。

ボーナス点

   メイクのボーナスは宣言したコントラクトのランクごとに決まっています。

コントラクトのランク		ノンバル	バル
パーシャル	各スーツ、ゲームより低い代	５０点	５０点
ゲーム	3NT,4H,4S,5C,5D以上	３００点	５００点
スモールスラム	６の代・一敗	８００点	１２５０点
グランドスラム	７の代・全勝	１３００点	２０００点

バルはディクレアラー側を見ます。

ゲームになるのは、トリック点が１００点以上になるコントラクトということに注意してください。

（ラバーの場合は、メイクのボーナス、ゲームボーナス、スラムボーナスと各段階に分かれてそれらすべての合計となりますが、覚えるのが面倒なので、上の数字を覚えるのが簡単です）

ボーナスは、ビッドしたコントラクトに対してつくので、多くのトリックがとれても、宣言していなければ大きなボーナスはつきません。

トリック点＋ボーナス点

　　ビッドしたコントラクトが達成（メイク）できた場合のスコアは以下で計算できます。
 

コントラクト達成時の得点＝トリック点＋メイクのボーナス

　　

　　ですから、３Ｈ３メイクのスコアは、

　　３０Ｘ３（トリック点）＋５０（パーシャルのボーナス）＝１４０点

　　３ＮＴ５メイクだとゲームなので、

　　３０Ｘ５＋１０ （トリック点）＋３００（ゲームのボーナス）＝４６０点

　　（ＮＴのトリック点はこのように計算するのが楽です）

 

　　６Ｄ７メイクだとスモールスラムなので、

　　２０Ｘ７（トリック点）＋８００（スモールスラムのボーナス）＝９４０

 

バル(Vulnerability)

     ブリッジでは、一回カードを配るごとに、私たちと相手側が、それぞれバルかバルでないか(Vulnerability)が決まっています。 バルというのはゲームやスラムのボーナス点が高いかわりにダウンのときの失点も大きい状態です。反対に バルでない状態はノンバル(NotVulnerable)と言い、普通の状態です。

  

・デュプリケートブリッジでは、バル関係はボード（カードの入れ物）によって決まっており、ボードに書かれています 。バル側はカードを入れる部分が赤く塗られていたりするので、バルが赤いとかいったりします。

・シカゴスタイルでは、１回戦双方ノンバル、２回戦私たち側がバルで相手はノンバル、３回戦私たち側ノンバルで相手側がバル、４回目にみんなバル、として、以後それを繰り返します。

ダウンの時

　　コントラクトが達成できなければ、ディフェンス側の得点です 。

ノンバル	バル
５０Ｘ（宣言より下回ったトリック数）	１００Ｘ（宣言より下回ったトリック数）

　　宣言より下回ったトリック数のことをダウンの数と呼びます。

ダブルをかけられた時

　　コントラクトにダブルがつくと得点は大きく変わります。普通ならゲームでないコントラクトがゲームになるし、オーバートリックのボーナスも高く、ダウンのときの点は２倍どころではありません。 得点表のダブルのとき を参考にして下さい。

結果比較

・デュプリケートブリッジでは、結果を比較する相手は、実際にテーブルで対戦したオポーネントではなく、別のテーブルで同じ手を持っていたペア （ペア戦の場合は複数のペア）です。ですから、実際のスコアでオポーネントより点が少なかったとしても気にやむことはありません。各ボードで精一杯の得点を取れたかどうか、が問題なのです。チーム戦の場合の結果比較の仕方は チーム戦 に書いています。

・シカゴスタイルの場合は、単純にこの合計点をオポーネントと比較 し、合計の多いほうの勝ちです。

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