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flower　ブリッジって何？　　flower
（オークション篇その３）

オークション篇 その３ −Double and Redouble−

　　またまた、今まで言わないでいたことがありました。ブリッジのオークションで使う言葉には、コントラクトの宣言（１Ｈ、４ＮＴなど）とパスの他に、ダブルとリダブルというものがあるのです。これでオークションで使う言葉はすべてです。
ダブル(Double)
　　ダブルは、相手側がビッドしたコントラクトに対して、そのコントラクトは達成できるはずがないと思った時などに使います。「ダブル」と言った後パスが３回続くとダブルつきのコントラクトに決まり、ダウンした時のスコアが普通の倍以上になります。そのかわり、コントラクトがメイクした場合にはボーナス点がつくことになります。

 
ダブルの使い方
　　例えば、自分の手がとても強いのに相手側が高いコントラクトをビッドした時、たくさんダウンすると見込んで「ダブル」と言うことが出来ます。下はダブルを使ったオークションの例です。

 
Ａ：１Ｈ（ワンハート）
Ｂ：１Ｓ（ワンスペード）
Ｃ：４Ｈ（フォーハート）
Ｄ：Pass（パス）

 
Ａ：Pass（パス）
Ｂ：Double（ダブル）……４Ｈなんてできるはずがないよ。ダウンの点を倍にして！
Ｃ：Pass（パス）……うーん、４Ｈはちょっと無謀だったかな？
Ｄ：Pass（パス）

 
Ａ：Pass（パス）−終わり

 
　　この場合、最終コントラクトは「４Ｈダブル」となり、プレイの仕方は普通の４Ｈの場合と全く同じですが、スコアが異なります。（例えば２ダウンすると、通常の１００点が３００点になります）

 
　　ダブルは自分側がビッドしたコントラクトに対して言うことは出来ないので注意して下さい。

 
ダブルの記号
ダブルをＸの記号で表すこともあります。また、Dblとも表記します。４Ｈダブルというコントラクトを書く時は４ＨxのようにＸをくっつけて表します。
ダブルを言うことをダブルをかけるとも言います。

 
ダブル(Double)がついた場合のスコア表
ダブルがつくと、コントラクトが達成できなかった時の失点（ディフェンス側にとっては得点）は落ちれば落ちるほど非常に高くなります。

 
その反面、もしメイク出来た場合には、通常ならボーナス点のない低いコントラクトでもゲームボーナスがついたり、オーバートリックには１トリック１００点（バルでは２００点）もらえるなど、ディクレアラー側に非常に高い得点がつくことになってしまいます。
＜コントラクトが達成できなかった時＞
ダブルのついたコントラクト
ダウンの数
１		 100点(200点) 　　　　　
８		 2000点(2300点)
２ 300点(500点) ９ 2300点(2600点)
３ 500点(800点) １０ 2600点(2900点)
４ 800点(1100点) １１ 2900点(3200点)
５ 1100点(1400点) １２ 3200点(3500点)
６ 1400点(1700点) １３ 3500点(3800点)
７ 1700点(2000点)

＜コントラクト達成の時＞

 
切り札がC/D
コントラクト 1Cx,1Dx 2Cx,2Dx 3Cx,3Dx 4Cx,4Dx 5Cx,5Dx 6Cx,6Dx 7Cx,7Dx
メイクの数 
１		 140点 − − − − − −
２ 240点
(340点)		 180点 − − − − −
３ 340点
(540点)		 280点
(380点)		 470点
(670点)		 − − − −
４ 440点
(740点)		 380点
(580点)		 570点
(870点)		 510点
(710点)		 − − −
５ 540点
(940点)		 480点
(780点)		 670点
(1070点)		 610点
(910点)		 550点
(750点)		 − −
６ 640点
(1140点)		 580点
(980点)		 770点
(1270点)		 710点
(1110点)		 650点
(950点)		 1090点
(1540点)		 −
７ 740点
(1340点）		 680点
(1180点）		 870点
(1470点)		 810点
(1310点)		 750点
(1150点)		 1190点
(1740点)		 1630点
(2330点)
切り札がH/S
コントラクト 1Hx,1Sx 2Hx,2Sx 3Hx,3Sx 4Hx,4Sx 5Hx,5Sx 6Hx,6Sx 7Hx,7Sx
メイクの数 
１		 160点 − − − − − −
２ 260点
(360点)		 470点
(670点)		 − − − − −
３ 360点
(560点)		 570点
(870点)		 530点
(730点)		 − − − −
４ 460点
(760点)		 670点
(1070点)		 630点
(930点)		 590点
(790点)		 − − −
５ 560点
(960点)		 770点
(1270点)		 730点
(1130点)		 690点
(990点)		 650点
(850点)		 − −
６ 660点
(1160点)		 870点
(1470点)		 830点
(1330点)		 790点
(1190点)		 750点
(1050点)		 1210点
(1660点)		 −
７ 760点
(1360点）		 970点
(1670点）		 930点
(1530点)		 890点
(1390点)		 850点
(1250点)		 1310点
(1860点)		 1770点
(2470点)
切り札なし（ノートランプ、ＮＴ）
コントラクト 1NTx 2NTx 3NTx 4NTx 5NTx 6NTx 7NTx
メイクの数 
１		 180点 − − − − − −
２ 280点
(380点)		 490点
(690点)		 − − − − −
３ 380点
(580点)		 590点
(890点)		 550点
(750点)		 − − − −
４ 480点
(780点)		 690点
(1090点)		 650点
(950点)		 610点
(810点)		 − − −
５ 580点
(980点)		 790点
(1290点)		 750点
(1150点)		 710点
(1010点)		 670点
(870点)		 − −
６ 680点
(1180点)		 890点
(1490点)		 850点
(1350点)		 810点
(1210点)		 770点
(1070点)		 1230点
(1680点)		 −
７ 780点
(1380点）		 990点
(1690点）		 950点
(1550点)		 910点
(1410点)		 870点
(1270点)		 1330点
(1880点)		 1790点
(2490点)
ダブルを逃げる
　　コントラクトにダブルがかけられても、その後３回パスが続く前に、誰かが他のコントラクトをビッドすればダブルはもう関係ありません。例えば、

 
Ａ： ：１Ｈ（ワンハート）
Ｂ： ：１Ｓ（ワンスペード）　
Ｃ： ：４Ｈ（フォーハート）　　
Ｄ： ：Ｐａｓｓ（パス）
 
Ａ： ：Ｐａｓｓ（パス）
Ｂ： ：Double（ダブル） ……４Ｈなんてできるはずがないよ。ダウンの点を倍にして！
Ｃ： ：５Ｃ（ファイブクラブ） ……実はクラブもたくさんあるんだ。５Ｃにしよう。
Ｄ： ：Ｐａｓｓ（パス）　　
 
Ａ： ：Ｐａｓｓ（パス）　
Ｂ： ：Ｐａｓｓ（パス）　 ……５Ｃは出来るかもしれないからダブルはしないでおこう。
  （終わり）
　
というオークションでは、ダブルのついていない普通の５Ｃに決まります。当然ですが、ダブルを逃げようとする時、ダブルが入る前のコントラクトよりも高いコントラクトしか言えないので気をつけてください。

 
　　ダブルをかけた人のパートナーが逃げることも出来ます。

 
リダブル(Redouble)
　　自分たちのコントラクトにダブルがかけられたけれど自信満々のときは、さらにリダブル(Redouble)ということができます。メイクのスコアもダウンのスコアもダブルの時よりさらに高くなります。ダブルがかけられていないのにリダブルを言うことは出来ませんし、自分たちの側がダブルをかけた上にリダブルをかけることも出来ません。

 
　　リダブルの場合も、その後誰かが他のコントラクトをビッドをすれば、ダブル、リダブルの効果はなくなります。

 
＜例＞
Ａ：１Ｈ（ワンハート）
Ｂ：１Ｓ（ワンスペード）
Ｃ：４Ｈ（フォーハート）
Ｄ：Pass（パス）

 
Ａ：Pass（パス）
Ｂ：Double（ダブル）……４Ｈなんてできるはずがないよ。
Ｃ：Pass（パス）
Ｄ：Pass（パス）

 
Ａ：Redouble（リダブル）……いや、絶対に出来るはず。
Ｂ：Pass（パス）……どうしよう、うかつにダブルするんじゃなかった！
Ｃ：Pass（パス）
Ｄ：Pass（パス）−終わり

 
この場合、最終コントラクトはＡさんの「４Ｈリダブル」に決まりです。
リダブル(Redouble)の記号
　　リダブルはＸＸと書いたり、Redblと書いたりもします。４Ｈリダブルというコントラクトは４Ｈxxと書きます。

 
リダブル(Redouble)がついた場合のスコア表
リダブルがつくと、１Ｃｘｘ、１Ｄｘｘ以外のコントラクトはすべてゲームかスラムのボーナスがつき、オーバートリックにも１トリック２００点（４００点）と、ものすごい点数になります。ダウンした時もものすごく、ダブルのときのさらに倍の点数です。
＜コントラクトが達成できなかった時＞
リダブルのついたコントラクト
ダウンの数
１		 200点(400点) 　　　　　
８		 4000点(4600点)
２ 600点(1000点) ９ 4600点(5200点)
３ 1000点(1600点) １０ 5200点(5800点)
４ 1600点(2200点) １１ 5800点(6400点)
５ 2200点(2800点) １２ 6400点(7000点)
６ 2800点(3400点) １３ 7000点(7600点)
７ 3400点(4000点)

＜コントラクト達成の時＞

 
切り札がC/D
コントラクト 1Cxx,1Dxx 2Cxx,2Dxx 3Cxx,3Dxx 4Cxx,4Dxx 5Cxx,5Dxx 6Cxx,6Dxx 7Cxx,7Dxx
メイクの数 
１		 230点 − − − − − −
２ 430点
(630点)		 560点
(760点)		 − − − − −
３ 630点
(1030点)		 760点
(1160点)		 640点
(840点)		 − − − −
４ 830点
(1430点)		 960点
(1560点)		 840点
(1240点)		 720点
(920点)		 − − −
５ 1030点
(1830点)		 1160点
(1960点)		 1040点
(1640点)		 920点
(1320点)		 800点
(1000点)		 − −
６ 1230点
(2230点)		 1360点
(2360点)		 1240点
(2040点)		 1120点
(1720点)		 1000点
(1400点)		 1380点
(1830点)		 −
７ 1430点
(2630点）		 1560点
(2760点）		 1440点
(2440点)		 1320点
(2120点)		 1200点
(1800点)		 1580点
(2230点)		 1960点
(2660点)
切り札がH/S
コントラクト 1Hxx,1Sxx 2Hxx,2Sxx 3Hxx,3Sxx 4Hxx,4Sxx 5Hxx,5Sxx 6Hxx,6Sxx 7Hxx,7Sxx
メイクの数 
１		 520点
(720点)		 − − − − − −
２ 720点
(1120点)		 640点
(840点)		 − − − − −
３ 920点
(1520点)		 840点
(1240点)		 760点
(960点)		 − − − −
４ 1120点
(1920点)		 1040点
(1640点)		 960点
(1360点)		 880点
(1080点)		 − − −
５ 1320点
(2320点)		 1240点
(2040点)		 1160点
(1760点)		 1080点
(1480点)		 1000点
(1200点)		 − −
６ 1520点
(2720点)		 1440点
(2440点)		 1360点
(2160点)		 1280点
(1880点)		 1200点
(1600点)		 1620点
(2070点)		 −
７ 1720点
(3120点）		 1640点
(2840点）		 156点
(2560点)		 1480点
(2280点)		 1400点
(2000点)		 1820点
(2470点)		 2240点
(2940点)

 
切り札なし（ノートランプ、ＮＴ）
コントラクト 1NTxx 2NTxx 3NTxx 4NTxx 5NTxx 6NTxx 7NTxx
メイクの数 
１		 560点
(760点)		 − − − − − −
２ 760点
(1160点)		 680点
(880点)		 − − − − −
３ 960点
(1560点)		 880点
(1280点)		 800点
(1000点)		 − − − −
４ 1160点
(1960点)		 1080点
(1680点)		 1000点
(1400点)		 920点
(1120点)		 − − −
５ 1360点
(2360点)		 1280点
(2080点)		 1200点
(1800点)		 1120点
(1520点)		 1040点
(1240点)		 − −
６ 1560点
(2760点)		 1480点
(2480点)		 1400点
(2200点)		 1320点
(1920点)		 1240点
(1640点)		 1660点
(2110点)		 −
７ 1760点
(3160点）		 1680点
(2880点）		 160点
(2600点)		 1520点
(2320点)		 1440点
(2040点)		 1860点
(2510点)		 2280点
(2980点)
終わり！
　　長々と書いてきましたコントラクトブリッジのルールも、これですべてです。ここまで全部読んで下さった方、本当にありがとうございます。是非、この面白いカードゲーム「ブリッジ」を身近な方とご一緒に遊んでみて下さい。



　　さて、ここまででブリッジの遊び方のルールは大体わかったのではないかと思います。
　　でもブリッジは１人で楽しむものではありません。昔からヨーロッパの社交の１つとして人間関係を築くために使用されてきたブリッジですから、実際に、４人以上の仲間が集まったときにどのように楽しんだらよいのかを説明したいと思います。
    次の、ゲーム篇その１では、いちばん簡単なデュプリケートブリッジの試合法・チーム戦のやり方を説明しています。チーム戦とは４人チーム２つがそれぞれ同じ手をプレイして優劣を競うものです。
    そして、その次のスコア篇その３では、外国の小説によく出てくるブリッジ、「ラバーブリッジ」のスコアのつけ方を説明しています。ラバーブリッジとは、４人で楽しみ、どちらのペアが高得点をとるかを競うゲームで、ここまでで説明してきたのとは、少しスコアのつけ方が異なります。Ｙａｈｏｏ！Ｇａｍｅｓのブリッジコーナーなどで採用されているスコア方式は、この「ラバー方式」です。
 

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